「ヤマト隊長も一緒に行くってばよ!!」
修行後、ナルトにそう言われ、
まさか自分が誘われるとも思っていなかったヤマトは驚き、
目をパチクリさせてしまった。
「オレも誘われたからヤマトも行こうよ」とカカシ。
なんでも週末に花火大会があるらしい。
「これからサクラちゃんと浴衣買いに行くんだってばよ。」
へへ、と笑いながらナルトは自慢気に言う。
結局ナルト、カカシ、ヤマトの浴衣はサクラセレクトになった。
当日。
(ヤマトはカカシを、カカシはヤマトを着付けてやった。)
地元の花火大会だけに、色々な知り合い、久しぶりの友人に出会う。
ナルト、サクラ、サイ、カカシ、ヤマトは一緒に行動していたが、
顔見知りに会う度に誰かしら話し込む。
「久しぶり」から始まって「身長伸びたね」「痩せた?」なんて。
サイとヤマトの紹介なんかもあった。
絶えずチョウジはやきそば、お好み焼き(もちろん広島風もカバー)、
フランクフルト等の屋台に出現し、ともにアスマ、いの、シカマルにも遭遇した。
かと思えばスーパーボールすくいにキバ、シノ。
面売場で面を選んでいるのはネジとヒナタだ。
自来也と綱手は射的なんかしている。
ナルトとサクラ、サイは自分の小遣いを持って来ていたが、
カカシとヤマトから小遣いをもらい十分楽しんだ。
あんずあめ、いか焼き、型抜き、ヨーヨーつり、
チョコバナナ、金魚すくい、わたあめ、わなげ、ハッカパイプ…
端から出店を覗き目につくものは全て試した。
くだらないことで笑い合った。
そんなナルトたちを見てカカシとヤマトも微笑んだ。
「ここから見る花火はすっげーんだってばよ!」
ナルトが言い終わるか終わらないかの時に、グッドタイミング。
花火が始まった。
あまりに大きく美しい花火に一同は目を見張った。見とれる。
「キレイ…」サクラが言い、
「ナルトくん、この場所よくみつけたね」
サイが笑顔で感心した。
「この場所は昔、サスケと見つけたんだってばよ」
瞬間、ナルトは複雑な表情をした。淋しさと怒り、切なさと憎しみを含んだ表情を。
それはその日に初めて見せる表情ではなかった。
例えば屋台をまわりはしゃぐ間にも、花火に照らされるさなかにも。
そして、そのことにサクラもカカシもサイやヤマトでさえ、
共に行動していないヒナタやシカマル、自来也でさえ気付いていた。
花火が終わり、それぞれの帰り道。
ナルトはひとりの帰り道。
「サスケも一緒に花火見たかったってばよ…」と呟いた。