任務からの帰り道。
真っ赤な夕日を目前にそういえば、と思った。
そういえば。
ボクは自分の事を努力しなくてもそこそこ出来る、
平均以上を難なくこなす人間だと思っていた。
クラスに1人や2人はいるだろう。
勉強しなくてもテストで良い点をとるヤツ。
練習しなくても試合に勝つヤツ。
飲み込みが早いというか、要領が良いというか。
ボクは先輩に会うまで、確かにそう思っていた。
…ボクの全てを変えたのは先輩だな。
相変わらず真っ赤な夕日を目前に思う。
そういえば、冷蔵庫にナスがあったはずだ。
先輩、ナス好きだったかな。
今日はなにを作ろう。
テンゾウは真っ赤な夕日を背にウチに帰る。